子どもデザイン教室ブログ
スラヴ叙事詩に想うこと
takorockな毎日 | 2017.06.02(金) | No Comments
この機会を逃したらもう一生見られないと思い、東京に行って来ました。お目当てはアールヌーボーでお馴染みのアルフォンヌ・ミュシャが、16年かけて製作した20点もの巨大油彩画の連作「スラヴ叙事詩」です。美術館でこれほど震えがきたのは初めてです。
お泊まりはこの春から東京で働き始めた次女宅へ。一時、体調を崩して会社を休んでいたそうです。社会人に生まれ変わる脱皮の苦しみだったのかもしれません。夕食を食べながら、仕事の苦労話を語る姿が社会人のそれになっており、僅かの東京暮らしでの成長が頼もしく思えました。
初給料のプレゼントとお手紙を貰いました。「いつでも帰っておいで」といいたくなりました。子どもの巣立ちは辛いものです。いずれ下の子たちもこうして巣立っていくのでしょう。子煩悩とはよくいったもので、年を重ねると手放せなくなるものが増えていきます。
ミュシャは6×8mもの巨大油彩画の連作を50歳を過ぎてから描き始めたそうです。56歳で人生の終わり方を模索している場合ではないと痛く反省しました。子どもの暮らしぶりも確かめられて価値のある旅び行きでした。