子どもデザイン教室ブログ
夢が叶う
サポートホーム | 2019.03.19(火) | No Comments
こどもサポートホームのようなファミリーホームが必要と考えたのは、今から8年程前です。それはある小学校の女の子の「なんもええことあらへん、生まれてこんかったらよかった」という呟きを聞いてからです。そのひと言から私の生活はデザイナーから里親へと変わりました。
昨年の11月に念願叶ってファミリーホームを始めた時、関係各所に「教室に通う子を育てさせてほしい」とお願いしました。「前例がない、無理です、そんな必要はない、和田さんに育ててほしい子は他にいくらでもいる」とあまり良いお返事はありませんでした。
そんななかで唯一「和田さんはきっとそう言ってくるだろうと思っていた」とある施設長さんが仰ってくださいました。それが先の女の子が暮らす児童養護施設でした。諦めずに夢を追いかけていると、夢は必ず叶うものだと改めて思いました。
あれから8年、今ではもう立派な高校生のお嬢さんになりましたが、私の手元に引き取って育てることになりました。これまでは何度もお願いしても叶いませんでしたが、今回、大阪府、大阪市の両児童相談所のご尽力もあって、ようやく夢を叶えることができました。
子どもデザイン教室に通う子がこどもサポートホームで暮らす意義は、これからの児童養護にあって大切な観点と私は考えています。それは「教育と養育を共にすることで子どもの自立が支援できる」からです。児童養護施設はその名の通り、養育と保護が専門です。
少ない予算のなかでは養育と保護に手が一杯で、子どもの教育は学校や塾任せです。十分な教育のないところに大きな自立の木は育ちません。私は、教育とは「テストの点数が高い人を育てるより、創造力、計画力、対話力が高い人を育てること」の方がずっと重要と考えています。
もちろん基礎学力も重要です。しかし、創造力、計画力、対話力といった「人生のデザイン力」をなぜか社会は子どもに教えません。そしてまた、子どもデザイン教室の1時間程度のレッスンでも教えきれません。一般家庭の子どもなら実の親がいてそんな教育をしてくれるでしょう。