子どもデザイン教室ブログ
感情語ではなく、なるほど語を
デザイン教室 | 2019.07.09(火) | No Comments
対話デザインレッスンの補講をしました。受講生が部屋の掃除で施設の職員さんとけんかをしたエピソードを話しました。そのとき職員さんに言い放った言葉は耳を疑う酷いものでした。毎日、その子の食事や洗濯をしている職員さんはたまったものではありません。
そこで本人にそんな暴言を吐いてどう思うのか?を聞いてみました。本人は少々反省はしていますが、謝る気はなさそうです。暴言の中からストレス、甘え、不信、不安、優越コンプレックス、沢山の意味が読み取れます。
心の奥底をはき出す暴言とは、臭い足を相手に嗅がすようなものです。本人は「そこまで酷いことは言ってない」と言いますが、いやいや、鼻がひん曲がりそうです。そこで、どんな言葉に置き換えたら良かったのかを考えるうちに、ようやく自分の言葉の酷さに気付き始めました。
「待って。後で片付けるから」「自分では綺麗と思っていた」ようやく優しい言葉が出てきます。こんな風に話していれば、毎日楽しく暮らせるはず。様々な軋轢の積み重ねが自立や未来の妨げになっています。まずは基本的な心の持ち様をどうするのか、受講生と練習を重ねています。
さらに、今後は施設職員や里親、保護者、おとなにもこうした基本的な対話のスキルを伝えたいと思います。対話レッスンの根底にあるのは、養育者は教育者の視座がもつというもの。そんな対話レッスンをさらに開発し、科学的に検証し、社会に普及させたいと考えています。