子どもデザイン教室ブログ
社会を希望で満たす働きかた
サポートホーム | 2018.10.31(水) | No Comments
今中博之氏の著「社会を希望で満たす働きかた」を読んでいます。私の前々からの消えない想いは、もう一度、経営学を学ぶことです。大学で学び、現場で実践し、書物に残す、そんな「企み」です。この書を読んでいると、そんな想いが再燃します。まるで私の為に書かれたような本です。
そこで私自身のこれからを記しておこうと思います。私のテーマは「里親という生き方」です。自分も子どもも社会も豊かになる生き方の実践と提唱です。この本を読むと、はたと気付くことがいくつもあります。その一つが仕組み作り。どんな事業も仕組みがないと経営は成り立ちません。
仕組み作りのない経営とは、一代で途絶える頑固親父の名店のようなものです。私も自身のことを仕組みが作れない人間と思ってきました。しかし、今回初めてファミリーホーム、つまり国の社会福祉事業という制度を活かして、自分が本来したかった児童養護事業を始めました。
そうするとどうでしょう。特段、深謀した訳でもないのに仕組みが出来上がっていきます。仕組み作りで一番大切なことは継続性です。私がいなくても続けられる事業性です。これが国の制度を利用することによって可能になります。これはとてもとても重要なことです。
逆に言うと、子どもデザイン教室のようなNPO、つまり寄付金・助成金頼りの事業は、一代で途絶える頑固親父の名店と同じ運命を辿ります(幸い、教室は事業型NPOとして船出したところですが)。その経営はそれはまあ大変で、自分で何でも切り盛りしないと成り立たないのです。
児童養護の支援は様々な形であります。しかし、効果を考えると疑問が残るものが多いのも事実です。個人として取り組むなら里親が最適解でしょう。一方で、社会福祉を考えるならファミリーホーム程度の事業が始めやすく、継続性があり、最適解なのでは?と今はそう考えています。
これ以上ない幸せな秋の青空を見ていると、わくわくしてきます。あと何年頑張れるかは分かりませんが、もうちょっと答えを探したいなと思います。そのためには今まで構築してきた「当たり前」をもう一度ぶち壊し、また新たな学びを深めたいと考えます。
まだ始まってもいないのに偉そうですが、今中博之氏の著「社会を希望で満たす働きかた」はそんなことを想い巡らせてくれるソーシャルデザインの実践的マニュアル本です。若い方にはピンとこないかもしれませんが、緻密で丁寧に描き込まれたお薦めの一冊です。