子どもデザイン教室ブログ
里親が増えない理由
サポートホーム | 2016.04.11(月) | No Comments
安倍首相が3月29日、画期的な記者会見をしました。児童養護施設や里親宅で暮らす子どもが大学に進学する場合、自立後の家賃に加えて、生活費5万円を支給し、その後卒業して5年間就労した場合、返済は免除されることになりました。
素晴らしい政策です。親と暮らせない子らは最高20歳で自立を余儀なくされます。大学に通う場合、卒業するまでの期間は大学生活に自立生活が重なり、退学せざるをえないケースが多くあります。生活のために違法な労働に従事するケースもあります。
ただしです。それなりの大学をめざそうと思うと、塾などによる補習が必要です。しかし、親と暮らせない高校生の塾代は月15,000円しか補助されません。里親の場合、それ以上は里親か本人の負担になります(施設はどうしているんでしょう?)。
不足する塾代、ほかにも私学の学校関連費など、こうした措置費からでないお金の多くは里親さんが負担しています。ところで塾代の場合、中学生は無制限で補助されますが、高校生はなぜか月15,000円までです。どうしてでしょう?
「学校関連費を5万円払ってきた」「何言ってるの!うちなんか20万円よ」なんていう話を聞くと、相応の金銭的な余裕がないと里親はできないなと思います。高学年の子どもを引き取る里親や施設は多くありません。
理由は(うちの子は違いますが)面倒が多いし、お金がかかるからです。里親啓発活動が盛んです。しかし、いくらきれいな事を言って里親を勧誘しても、実情がこれでは里親のなり手は増えないでしょう。