子どもデザイン教室ブログ
CIの開拓者、中西元男先生
takorockな毎日 | 2012.10.10(水) | No Comments
1968年、日本にはじめてCIを導入したCIの開拓者、中西元男先生のセミナーがありました。
実績を言えばきりがありませんが、例えば、CIマニュアルを開発されたのもこの方です。おそらく、ほとんどのデザイナーは、この方が切り開いた道をなぞって歩いたでしょう。CIは企業のマークが変わるなど、見た目の華やかな面だけが強調されます。しかし、その背景には10年から20年におよぶ、企業の古い体質改善という、気の遠くなるような作業があります。
人の思いはまちまちで、新しい価値観には抵抗を感じるものです。それを自ら開発された解析手法で科学的、論理的に立証し、多くの人の心を動かし、まとめあげる、その力の源泉を垣間見ました。
中西元男先生のお仕事を、誰にでも分かり易く例えると、コンサルタントです。しかし、普通のコンサルタントと決定的に違うのは、企業改革に「知的・美的資産価値=デザイン戦略」を導入し、実践し、ベネッセ、ケンウッド、INAX、NTT、松屋銀座、東レ......数々の結果を残してこられた点です。
私は若い頃から「PAOSデザイン」の黒く分厚い本を穴が開くほど読んでいました。これほどの方なのに、セミナーはごく少人数で、私にとって教祖のような方と直にお話しできる機会を頂いたことに感謝します。ご高齢ながらますますお元気で、『後世にデザイン戦略を伝えたい』という想いが伝わってきました。
いつまでもお元気で、ご活躍されることを願います。