子どもデザイン教室ブログ
親から愛されたいと願う生きもの
サポートホーム | 2012.12.17(月) | No Comments
昨日、NHKの全国放送で、乳児院で暮らす子どもたちを見つめ、新たにパパ・ママになってくれる家族を探す日々を追ったドキュメンタリー「パパとママがほしい」を見ました。今の自分に照らし合わせて、考えたことを記しておきます。
番組の中で養子を迎えたいと願うご夫婦がでてきました。こうした里親・里子関係を築く上で課題になるのが、「試し行動などの愛着障がい」です。愛着障がいとは、軽度・重度の衝動的・反抗的・破壊的な行動のことです。私は里親を始める前、様々な書物を読み、その対応に相当の不安を抱えていました。
で、現実はどうか?というと、書物の書いてあった通りのことが起こります。どんなことが起こるのかは子どもの尊厳があるので書きませんが、私の場合、養育技術をある程度会得しているせいか、かわゆいものよ、、、みたいな気分でいます。
番組でもお話しされていましたが、子どもと生活を始める場合、その子がいくつであろうと、その子との関係は0歳から始まります。どんなことがあっても『この子は0歳なのだ』と思っておかないと、正直、神経がぎしぎし軋みます。
私の場合、子どもが小さいこともあり、その行動が他人に迷惑を及ぼす訳でなく、気楽なものです。ただ、この愛着障がい、児童養護関係の本に必ず出てくるので、親と暮らせない子ども特有の行動と思われがちですが、まったくそうではありません。
例えば今年51歳の私。この中年の私も、年老いた父親に認めてほしくて、わがままな言動したことがあります。 恋人同士のいじらしい駆け引きも、いってみれば愛着障がいの一種で、恐らく誰もが気づかないうちにしている「とても人間的な行動」なのです。
要するに、子どもは親、恋人はお相手の、愛情がどの程度のものなのかをきちんと確認しないと深い信頼関係は築けません。それを「試し行動・愛着障がい」というと何かいけないもののようです。「確認行動・愛着行為」とか、何か他にいいようがあると思います。
番組を見ても、最近つくづく実感するのは、子どもはいくつになっても「親から愛されたいと願う生きもの」なのだということです。 そのことを認識しておくと、子どもを無駄に怒ったり、萎縮させたりすることはないと思います。
来年、このことをテーマに小さなお話し会を開こうと思いました。またご案内します。